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コラム

印刷基礎知識⑥~スタンプとは言わせない!奥が深い印刷版 樹脂版/オフセット版の学習日記~

印刷基礎知識

「印刷って機械にかけたらすぐに仕上がるんじゃないの?」
印刷の基本のキも知らなかった新入社員が、ヤマックスで学んだ印刷知識を【印刷基礎知識コラム】にて発信しております。

これまで、【印刷専門用語】【色・色彩】【物性試験】【抜き型】の4つをご紹介してきた同シリーズ。

今回は【版】について学んでいきます。
前編の印刷基礎知識⑤~メッシュで版をつくる?!スクリーン版/グラビア版の学習日記~では、スクリーン版、グラビア版についてご紹介しています。ぜひチェックしてみてくださいね!

学習日記

~製版課にて~

印刷に必要不可欠な“版”をつくるのがこの部署の仕事。一般的には、製版会社で作ってもらうことが多くて自社にDTPチームが居て、印刷版を分色から内製できることはヤマックスの大きな特長だよ。※DTP:PCによる編集システム

なるほど…!幅広いノウハウがヤマックスの提案力に繋がっているのですね。

印刷版の種類

続いて、樹脂版。
凸版印刷という工法で使われていて、版から材料に直接印刷されるよ。樹脂版はダイレクト製版といって、フィルムを介さずにコンピュータから直接版に描画するよ。

スタンプと同じ作りですね?!
私の印刷版のイメージはこれでした!
カールしていますが、伸ばさなくても良いのですか?

これは意図的にカールさせているんだ。
凸版印刷では版胴という筒状のものに版を貼り付けて印刷しているから巻き付けやすいようにカールをかけているよ。
試しに版胴のトンボに合わせてセットしてみてごらん。

なるほど!
樹脂版と版胴のトンボ同士を合わせて…
ああ、結構難しい…トンボってこんなに細いのですね。

㎜単位の世界だからね。1㎜でもずれると印刷時に不具合が出てしまうから的確にセットしていくよ。

スタンプと同じ作りだろうとイメージしていましたが、やはり印刷は奥が深いですね!

最後にアルミ版。
オフセット印刷という工法で使われていて、これもダイレクト製版で作製しているよ。オフセット版は版から直接印刷するのではなく、版からブランケットに転写してそこから材料に印刷するよ。

なんだか他の版とは違いますね。
こんなに薄い版で本当に印刷できるのですか?!

さっきの樹脂版に比べると凹凸が無く平たいよね。
水と油の原理を利用してインクを付けたくない部分は水を湿らせておいて油性のインキが反発して色が付かないようにする仕組みだよ。

だから薄くても問題ないのですね!
水と油の関係って言葉がありますもんね・・・。

そうだね。
オフセット版はどんどん進化していて、版への描画から現像まで全自動で行えるんだ。

なるほど!
自動でつくれることで作業効率もあがってヤマックスにとってもお客様にとってもメリットがありますね!

今日のまとめ

版を内製できることは業界でも珍しく、ヤマックスの強み!
ちなみに、オフセット版は環境に配慮した無処理版システムを推進しているよ!
※無処理版システム:現像処理作業を自動現像機は使用せず、印刷機にて行う

“版以上の印刷はできない!”
全二回に渡り印刷には欠かせない印刷版についてご紹介いたしました。
多種多様な業界のものづくりに印刷技術で貢献してきたヤマックス。
それを可能にしたのは、幅広い知識やノウハウ、最新の設備があるからなのかもしれません。
今後も印刷基礎知識についてご紹介させていただきますのでお楽しみに!

印刷基礎知識シリーズはこちら


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