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コラム
印刷基礎知識⑨~容器ラベルやPOPシールを生み出すシール印刷・オフセット印刷の違いとは?印刷工法の学習日記~
「印刷って機械にかけたらすぐに仕上がるんじゃないの?」
印刷の基本のキも知らなかった新入社員が、ヤマックスで学んだ印刷知識を【印刷基礎知識コラム】にて発信しております。
これまで、【印刷専門用語】【色・色彩】【物性試験】【抜き型】【版】【剥離紙】【印刷工法】の7つご紹介してきた同シリーズ。
今回は【印刷工法】の続編、「シール印刷」「オフセット印刷」について学んでいきます。
学習日記
~工場にて~
ヤマックスでは、シルクスクリーン印刷、シール印刷、オフセット印刷、デジタル印刷の工法でものづくりを行っているよ。今回は、「シール印刷」と「オフセット印刷」について紹介しよう。
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シール印刷工法
まずは、シール印刷から。
ここでのシール印刷は、凸版印刷のことを指しているよ。
【印刷版】編で学んだ「樹脂凸版」を使った印刷方式だよ。
なるほど。
樹脂凸版はスタンプのような版でしたよね。あの時は、版胴に版を付けるのが難しくて驚きました…。
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そうそう。
版胴に版を巻き付けて、印圧をかけることで材料に直接印刷するよ。材料は、スクリーン印刷とは違って、ロール状のものを使用して印刷するんだ。
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また、シール印刷では、印刷・表面加工(ラミネート等)・型抜きを1工程で行うことができるんだ。
1工程で完成品ができてしまうのですね!大量に印刷することを考えると工程がまとまって行えることは重要ですね。印刷工程の中で、印刷機の一定の間隔で光が見えるのですが、これは何ですか?
UV(紫外線)光を照射しているんだよ。
UV(紫外線)光で硬化するUVインキを使っているから、多色でも高速で印刷が可能なんだ。
オフセット印刷工法
続いて紹介する「オフセット印刷」でも、UVインキを使って印刷しているよ。オフセット印刷は、【印刷版】編で学んだ「オフセット版」を使った印刷方式のことを指すよ。
また、オフセット印刷でも印刷・表面加工(ラミネート等)・型抜きを1工程で行うことができるんだ。
平らなアルミ板のような印刷版ですね!
たしか、水と油の関係を利用して印刷をする方法でしたでしょうか…?
よく覚えていたね!
凹凸の無い平らな版なんだけど、親水性・親油性(水が馴染みやすい、油が馴染みやすい性質) の差を利用して印刷することができるんだ。
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インキは油性だから…。
親油性がある部分だけにインキが付いて印刷ができるってことですね!
その通り。版にインキ(油)と水を出して、互いの相性の悪さを利用してインキだけを版からブランケット(胴)に転写して印刷するよ。
版から直接印刷するわけではないのですね。
インキをブランケットに「転写(オフセット)」して印刷することが特徴だね。
なるほど。
同じシールでも様々な工法から選定してものづくりが行われているのですね。工法の選定ポイントはあるのですか?
写真画像を使用するデザインには、細かい表現が可能なオフセット印刷を選択することが多いね。
工法の得意不得意を考慮して使い分けているのですね!
シールだと主にPOPシールや容器ラベルを製造しているのですよね?
採用事例をcheck!
画像をクリックすると採用事例がご覧いただけます。
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そうだね。あとは、ヤマックスのオリジナル技術商品としてバージンシール機能を兼ね備えた「POP+」や3D効果を持たせた「wing POP」などを開発しているよ。
お客様の商品訴求やお困りごとに寄り添ったご提案ができるんだ。
オリジナル技術商品をcheck!
※当社の特許商品です。画像をクリックすると商品詳細がご覧いただけます。
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シール印刷でも特許商品が開発されているのですね。「POP+」は、昨今のパッケージレスの推進にもお役立ちできそうです!
本当だね。環境配慮の観点から考えると、ヤマックスは「FSC® CoC森林認証」を取得しているから、FSC認証ラベルを供給することが可能だよ。環境対応の面でもお客様のお役に立てる提案をしていかなければならないね!*ライセンス番号(FSC®-C159306)
画像をクリックすると詳細がご覧いただけます。
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今日のまとめ
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今回は、シール印刷・オフセット印刷についてご紹介しました。
自社で複数の工法を扱えるからこそ、お客様のご要望やお悩みに沿った幅広いご提案ができ、そしてヤマックスが大切にする「印刷技術そして創造力で人の想いをカタチにする」が実現できているのだと感じた研修でした。 次回はデジタル印刷について、配信予定です。是非ご覧ください!